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2009年4月

2009年4月29日 (水)

友との永遠の別れ〜第3章〜 一人の「おくりびと」として

無二の親友との永久の別れを通して、彼がまた新たなことを教えてくれました。海の男らしく清々しい旅立ちであったと、改めて尊敬の意を表します。

■家族に見送られる静かな旅立ちでいい・・・。

それが彼の望みでした。彼の遺志にそって、まずは住み慣れた自宅に戻る。そして暫し癒しの時をもち、家族に見送られ静かな旅立ち・・・その希望とおりの形でお別れの会が進められました。

■家族と集まった皆んなが「おくりびと」

生前の彼を偲んで賑やかな語らい。そして安らかな寝顔の彼を皆んなの手で納棺し、お花をそっと添える。お経は、恥ずかしながら、小生が勤めさせていただきました。

宗教とか、しきたりなど形式ばったことが特に嫌いだった彼・・・さぞかし私の唱える拙いお経には苦笑していたことと思います。

■住み慣れた家からの「旅立ち」

彼の体を収めた棺を皆んなの手で乗り慣れた「ワンボックスカー」に。しずしずと降る雨は、彼のうれし涙か・・・。「やっぱり乗り慣れたクルマがいい」、「ありがとな」・・・そんな声が聞こえてくる気がしました。

■そしていよいよ「永遠の旅立ち」

荼毘にふされた彼は、もう私たちの目の前にはいません。が、しかしそれ以上に私のこころのなかには、しっかりとその存在感は残っています。

お芝居(瞼の母)のセリフを借りると「会いたくなったら、いつでも会える」、「じ〜と両の瞼を閉じると彼の元気な姿が浮かんでくるんだ・・・」と。

■エピローグ

折しも映画「おくりびと」がアカデミー賞受賞作として世の話題なっていますが、私にとっては彼の人生と旅立ちそのものが、それをはるかに凌ぐ真実のドラマ。別れの切なさというよりも、むしろ清々しい感動すら感じさせられました。そして新たな勇気も。

彼の温かい存在感を大切にし、今後の人生の糧としていきたいと思います。

感動を本当にありがとう・・・両の掌をあわせ、合掌。

写真は彼が商船学校のとき、練習船の実習生として乗船した帆船の「日本丸」。別名「海の貴婦人」とも呼ばれています。水彩画風にしてアップロードさせていただきました。


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2009年4月25日 (土)

友との永久の別れ〜第2章〜「うすむらさきの藤棚」を見て思うこと・・・。

親友との永遠の別れから早くも1週間が経とうとしています。「世の中の不条理」や「もののあわれ」・・・この現実を受けとめるとともに、日頃の喧噪のなかでくすぶっていた自分の心が次第に浄化され、感受性が普段より強くなっていることを自覚させられます。

先だってのことです。ある大学に仕事の打ち合わせで行ったとき、早くも咲いている「うすむらさきの藤棚」を発見し、懐かしい記憶が私の脳裏をよぎりました。

それは約40年前にヒットした「女学生」という流行歌(当時はヒットソングのことをこう呼びました)の歌詞、そしてそのメロディー。

昭和30年代の流行歌のなかに舟木一夫さんの『高校三年生』、三田明さんの『美しい十代』などとならび、学園ソングの人気曲のひとつに挙げられていたのが安達明さんの「女学生」。

薄紫の藤棚を目(ま)のあたりにして、あの甘酸っぱい歌詞を数十年ぶりに味わってみました。

■女学生の歌詞

うすむらさきの 藤棚の
下で歌った アベ・マリア
澄んだひとみが 美しく
なぜか 心に残ってる
君はやさしい 君はやさしい 女学生

セーラー服に 朝霧が
流れていった 丘の道
赤いカバーの ラケットを
そっと小脇に かかえてた
君は明るい 君は明るい 女学生

はるかな夢と あこがれを
友とふたりで 語った日
胸いっぱいの しあわせが
その横顔に 光ってた
君はステキな 君はステキな 女学生

■今の時代と比較して・・・。

残念ながら今の時代では「女学生」という言葉あまり使われない、またセーラー服姿の「女学生」も少なくなっているようです。

この歌詞を今の高校生に一度聞かせてみたいと思いますが・・・。「なに、これ」と、まず理解されないでしょうね・・・。

手紙を書き、そっと校内の下駄箱(靴箱ではない)に入れて、自分の想いを彼女に伝える・・・。あるいは彼女が乗る電車にあわせて、隣の車両に乗る・・・など。かつての少年・少女には「純真なこころ」と「あどけなさ」がありました。ひょっとして今でいうスートーカーまがいも、その当時は許された一つの意志通信手段だったかもしれません。

■「モノ溢れ」から「こころの豊かさ」の時代へ

パソコン、携帯、i-touch(アイタッチ)など通信手段ならなんでも有りの今の世の中。その反面失ってしまったのが、人から人へと自分の胸の内を直に伝える言語能力(ボキャブラリーの豊かさ)。

今こそ求められるのが「心の豊かさ」ではないのでしょうか。お金さえあれば「欲しいもの」がなんでも手に入るこの世の中。しかし一端望みが満たされないと突然キレてしまう・・・のが現代の世相。

「こころの豊かさ」はお金では買えません。目と耳そして心で感じることのできる「一行の美しい文章」、「一枚の美しい絵」、そして「一曲の美しい音楽」や「一輪の美しい花」など、感性を豊かにする「こころの充足」そして「瑞々しい体験」が求められる時代がやってきたと痛切に感じます。

■さあ「こころの旅」へでかけよう・・・。

百年に一度と云われる絶不況の今、これを幸いに転じて、それぞれが「こころの旅」にでかけたらどうでしょうか。遠くなくていい、近くにある図書館、美術館、博物館、植物園、音楽ホールなどなんでもいい・・・そこへ行くのにもクルマではなく地下鉄やバスで・・・或いは歩いて。

その「瑞々しい体験や感動」が「こころの豊かさ」を生みだしてゆくと思います。

■そして旨いお酒・・・。

「うすむらさきの藤棚」から始まって行き着くところは、やはり「旨い酒」。若い頃は、一滴も飲めなかったお酒が、今では明日への活力源。

数十年前の青春時代の思ひ出を肴に、一人で亡き友と語りながら、今宵もまず一献。

ブログの左上の「お気に召すまま・・・」に安達明さんが歌う「女学生」のサイトにリンクをはらさせていただきました。よろしかったらご視聴ください。

拙文を最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。

■拙文の更なる蛇足

因みに「セーラー服」がNAVY(海軍)に採用された理由は、諸説ありますが、強風下の甲板上での作業において水兵間の伝達を「耳の後ろに襟を立て聞き取りやすくする」集音効果のためであるという説が有力のようです。


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2009年4月21日 (火)

友との永遠の別れ・・・惜別の歌

小生の中学校以来の無二の親友が、去る四月の十九日に永眠しました。最初の入院は昨年の9月。闘病生活は数えて、約7ケ月におよびました。

彼の人生は波瀾万丈。中学時代から憧れていた鳥羽商船学校に入学。
航海士となり七つの海を駆けめぐった青春時代は、まさに順風満帆。
当時は6ケ月の厳しい勤務を終えると、その後の半年は悠々自適の長い休暇。毎晩のように我が家を訪れては、酔いつぶれるまで二人で飲みあかしたものでした。

また、小生の結婚式の時彼は航海中で、乗船中の船からの祝電をいただきました。「ハルカ インドヨウ ニテ ワレシュクハイヲ アゲル」。今でもその祝電は大切に残しています。

あっという間の人生。彼から学んだものは沢山あります。反対に彼にしてあげたことといったら、何があるでしょうか・・・。

「もう頑張らなくていいよ。ともかく今は、ぐっすりお休みなさい」といってやりたい・・・。待ってろよ「天国でまた旨い酒を飲もうぜ・・・」。それが贈る言葉です。

「惜別の歌」 詞:島崎 藤村

遠き別れに 耐えかねて
この高殿に 登るかな
悲しむなかれ 我が友よ
旅の衣を ととのえよ

別れと言えば 昔より
この人の世の 常なるを
流るる水を 眺むれば
夢はずかしき 涙かな

君がやさしき なぐさめも
君が楽しき 歌声も
君が心の 琴の音も
またいつか聞かん この別れ

「惜別の歌」は、島崎藤村の詩集「若菜集の高楼(たかどの)」内の数節を再構成して作られたと聞いています。

両の掌をあわせ、合掌。


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2009年4月17日 (金)

絶品・・・京の都「一休さん」の「きんぴら肉うどん」

しだれ桜咲く春の某日、所用で京都へクルマで向かったとき、ふと「一休さん」の「きんぴら肉うどん」のことを思い出しました。そうだあの味を食べに行こう・・・十数年ぶりの記憶を辿りながら京都南インターを南下。やはりありました「一休さん」のお店。その感激をお伝えさせていただきます。

■最初に「きんぴら肉うどん」を食したのは約15年前・・・。

初めてお品書きを見た15年前、「それなに、どんな味」といった素朴な疑問にかられて食しました。ところが一度口に入れてみると絶品。私の乏しい日本語力では筆舌にしがたい、摩訶不思議なおいし〜いお味。

お店に入り、待つこと約20分。「お待ちどうさん」の声とともに摺り鉢のような大きな器の中に上品に収まったお饂飩が目の前に現れました。微かに漂う和風だしの香り・・・そこにお肉の旨みと牛蒡の食感がなんとも云えない陶酔の世界に誘います。いったい誰がこの組み合わせを考えたのか・・・。雅な京の都、和の粋を感じさせられます。

■一休さんの操業は23年前とか・・・。

さすがもと意匠デザインをしていたという女将さんの味。とことんこだわったお上品な味覚は絶品。「論より証拠と申します」、京都にお立ち寄りの節は、ぜひ「一休さん」のきんぴら肉うどんをおすすめ致します。

満足感にしたりながら「おおきに」の声を背にしてお店を後にしました。

以上「京都美味情報」より。

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2009年4月10日 (金)

「お江戸」と「京の都」のさくら便り

ここ2週間ばかりの間に所用が重なり「お江戸」と「京の都」で二つの「さくら」を楽しむことができました。

■その壱
お江戸の桜・・・春のうららの隅田川

日本人なら誰でも知っているそうあの曲、滝廉太郎作曲の「花」。お江戸で満開の桜を見るとついこの歌を口ずさみたくなります。

春のうらゝの隅田川
のぼりくだりの船人が
櫂のしづくも花と散る
ながめを何にたとふべき

高層ビルの谷間に咲く満開の桜は、写真の被写体としては最高。自然なものと工業デザインの対比が新たな美観を生みだしている。まさに「この眺めを何に例えるべきか」・・・表現する言葉が見つかりません。

■その弐
京の都のしだれ桜・・・夢もいざよう紅桜

一方京の都では、楚々として咲く「しだれ桜」に心を奪われました。

京都は小生、学生時代を過ごした街。その分、この街には青春のほろ苦い想い出がいっぱい。お江戸の桜よりず〜と親しみを感じます。

さくらを歌った東の歌が滝廉太郎の「花」とすると、京の代表は佐々紅華の「祇園小唄」。

月はおぼろに東山
霞む夜毎のかがり火に
夢もいざよう紅桜
しのぶ思いを振袖に
祇園恋しや だらりの帯よ

どちらも甲乙つけがたいですね・・・。

■日本のこころ・・・花といえば「さくら」

美しくもあり、はかない命の花(さくら)は日本人の心にピッタリ。

「久方の 光のどけき 春の日に しづごころなく 花の散るらむ」
・・・紀 友則

「花の色は うつりにけりな いたづらにわが身 よにふる ながめせしまに」
・・・小野小町

「敷島の 大和心を 人問わば 朝日に匂う 山桜花」
・・・本居宣長

など古くから花(さくら)について歌われた名歌がいくつもありますね。

■花より団子、いや旨い酒

とはいうものの、俗世にすむ凡人の小生としては花を愛でる歌の世界より、五臓六腑にしみわたる「旨い酒」の方がお似合い・・・。

今夜も拙文を重ねつつ「まず一献」。

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2009年4月 6日 (月)

住吉大社で体験 古式ゆかしい神前結婚式

春うららの先日、縁あって大阪・住吉大社でとりおこなわれた甥っ子の結婚式に参列いたしました。その感動を覚めやらぬうちにと思い、早速ブログに綴らさせていただきました。

■ホテルの「チャペル結婚式」が全盛の昨今について思うこと

まるで日本がいつの時代からキリスト教に改宗したのかと錯覚してしまうほど、チャペルでの結婚式が全盛の昨今。

キリスト教徒でもないのになぜ「チャペル」なのか?またなぜ「宣教師の前で永久の誓い」を行うのか?

それは結婚式自体がイベント・ショウ化し当事者同士が、多分にホテルやウエディング施設の商業主義のせられてしまっているのではないか・・・と感じさせられます。

「バージンロード」、「賛美歌」、「署名」、「キャンドルサービス」・・・など。まるでテレビで見る芸能人の華やかな結婚式のように・・・。

■日本人なら純和風の神前結婚を

そんな意味で、今回の甥っ子の結婚式を通し、改めて「日本人の心と美意識」に感動させられました。よくぞ「住吉さん」で神前結婚式を挙げてくれたと、甥っ子には拍手と喝采そして感謝する次第です。

神主さんと神楽女に導かれ、玉砂利を踏みしめながらの本殿参拝は、参列者としても身が引き締まる・・・まさに有り難い体験。(古文の解釈でいうと「あることが難しい」)

「羽織袴に白無垢の花嫁衣装」そして赤い大きな和傘。住吉さんの緑に包まれたお社に美しい日本美が映える。当のご両人にとっては感極まるものがあったことでしょう。

そして、修祓から始まるおごそかな「神前結婚式」。忘れていた何かを思い出しました。そうだ「これだ日本だ 私たちの国だ」と。

■日本の世直しを

唄の文句にもあるように『ご飯のことを「ライス」』、『味噌汁よりポタージュ』なんて日本人には似合わない。また『好いた惚れたとは、もとはといえば心がきめる問題』とか・・・。かっての日本には控えめな心と美意識があった。

それが今ではどうだ、新聞を賑わす事件には事欠かない。いったい日本はいつの時代から心がない、荒んだ世相になってしまったのか・・・。日本の良さを忘れ、「薄っぺらな西洋かぶれ」がその大きな原因の一つではないか。ついついボヤキたくなってしまいます。

■エピローグ

いやはや、この歳になると、やたらと「日本」、「和の世界」がしっくりときます。WBCでのサムライJAPAN・日本チームの活躍と優勝。そして甥っ子の神前結婚式を通して、ますます日本人を意識させられました。

感動をありがとう!!

拙文を最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。

写真は住吉大社での花嫁行列と神前結婚式の模様です。


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