「大川わたり」を観劇して感激!
読書の秋。芝居好きの私にとって、最近一番のお気に入りの本は山本一力さんの時代小説。
「大川わたり」「あかね空」「損料屋喜八郎始末控え」など江戸庶民の生き様をリアルに描いた山本さんの作品は、読む人をまるで三百年前の市井の世界に引きずり込んでしまう。
居ながらにして、芝居小屋の中で役者さんの台詞を耳にしているような錯覚に陥ります。それほど山本さんの文章力はすごいの一語にすぎる・・・。
いつの時代にあっても変わらぬ人と人との情愛、執念、葛藤、怨念、恫喝、喜び、悲しみなどいわゆる意地と人情の心理描写そして情緒たっぷりの江戸の下町を舞台とした情景描写・・・。読んでいるうちに、まるで自分も小説の中の一人物として登場いるような気にさせてしまいます。
■待望の劇場公演を観劇しました。
場所は名古屋の中日劇場。主人公の銀次には、座長として張り切る錦織一清さん、脇を固めるのは左とんぺいさん、林与一さん、池上季実子さんなど芸達者な役者さんが顔を揃え山本小説の世界を舞台で繰りひろげていく。
■大川わたりのあらすじ
腕のある銀次は大工だったが、ふとあることで博打場に出入りするようになる。気がつけば半年で約二十両の借金を作っていた。有り金をはたいても足りず、仲間を賭場に引きずり込む役を負うことになる。
ある時銀次によって引き込まれた鏝(こて)屋の一家が夜逃げをしたことで銀次は目を覚ます。厚生を誓った銀次は、賭場の猪之助親分に返済の猶予を願う。
日頃から銀次に目をかけていた猪之助は、命をとる代わりに条件をだした。それは大川を渡らず、大川の西側だけで暮らすことだった。
「おめえが大川のこっちに来てもいいのは、銭をけえしに来るときだ」「そうじゃなしに一歩でも渡ったら、その場で始末する」
以下ご興味のある方は祥伝社さん発行の文庫本でご覧ください。
■カーテンコール
ドラマチックな展開で大川渡りの舞台は終演しました。カーテンコールもこの題名にこだわったもの。主役の錦織さんが最後に大川にかかる永代橋の向こうから登場すると、どっと歓声があがる・・・。
■エピローグ・・・その壱
この劇場公演を見終わっての感想は、ひとお先に「目のお正月をさせて頂いた」・・・そんな嬉しい気分。
偶然というか、巡り合わせか帰りの地下鉄で目に飛び込んだのが中吊り広告の「山本一力・新作『牡丹酒』」という文字、もちろん駅を降りると一目散で近くの書店に駆け込みました。おかげさまで一日で二回も得をしたようなとても嬉しい日となりました。
■エピローグ・・・その弐
「牡丹酒」は、晩酌好きな私にとっては、なにやらとても気になる題名。
人と人とのつながりが、静かに爽やかに広がっていく・・・読みながら熟成された「飲みたい・・・」という気持ち、なんとかしてやらねば!(春風亭昇太さん)
前評判を聞くだけでワクワクいたします。
写真は、劇場で頂いた案内チラシと文庫本のブックカバーです。



























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